フィリピン公信 1808−082025

【パルメラ教会での奉仕】

 恭子は、パルメラ教会で初めて説教しました。毎週礼拝に出席しているウェスレアン教会の主任牧師が、今年度の教区長に新しく選出されたことで、日曜日に他の教会で奉仕に招かれることが増え、予想通り不在になることが多くなりました。これはもともと、教区長は牧会をせずにフルタイムで教区長職に専念することが通例だった名残ですが、牧師不足のため、すでに5年前からは教区長も牧会をしながら兼任する形になっています。ただし、奥様も牧師の場合、奥様が主任牧師のようになり、教会員も欠けを補う奉仕ができるため、遠慮なく招かれるとのことです。

私たちの通っているパルメラ教会では、牧師夫人がこれまでまったく説教をされていなかったため、急に毎週の説教を担当するのは難しい状況でした。そのため、私たちのように教会の目と鼻の先にあるナザレン神学大学院で学んだり教えたりしているウェスレアン教会の牧師や、近所にお住まいの引退牧師がローテーションで説教を担当しています。

京子宣教師

 そのローテーションを静かに見守っていた恭子は、ついに8月にローテーション入りし、第二週目の日曜日に説教の奉仕を担当しました。ちょうど月間テーマに沿った説教を持っていたことと、「こういうことはさっさと終わらせたい」という願いから、依頼された翌週の当番を選びました。

 この説教は、2007年に初めてフィリピンに派遣されたとき、最初の半年間をタガログ語の語学学校で過ごし、最後の1か月で辞書を引きながら書いた証詞のような説教です。当時はインターネットはありましたが、現在ほど翻訳機能が発達しておらず、タガログ語の先生に文法や単語を添削してもらいながら学んだ教材のような思い出があります。これまでロサリスでは15年間で2回、パラワンでは1回ほど学校のチャペルで使用しました。今回、原稿を読む練習をしながら、前回が約12年前だったことに自分でも驚きつつ、今までになくスムーズに理解して読める手ごたえを感じ、ブランドン久芳先生くらいの聞きやすさで話すことができました。過去を振り返る良い機会ともなり、神様に感謝しました。

 日曜日に向けて毎日1回原稿を読んで練習していた頃、ロサリスの常喜から「パルメラ教会の牧師の息子さんが今日、熱で授業を欠席した」と聞きました。「デング熱でなければいいけどねえ」という何気ない夫婦の会話でしたが、翌日、やはりデング熱であることが判明。教区長のお父さんは別の教区にご奉仕に行かれており、お母さんが入院させるために慌ててロサリスに行かれました。その時、教会には大学生のお兄ちゃん一人でしたが、私を含めた教会のグループラインでは、「説教者はキョウコさん、音楽はお兄ちゃんと青年部担当、受け付け・食事・日曜学校は婦人と青年のみなさん、音響の男性もいるので教会は回る」と、特に慌てることなく、「デング熱が重症化しませんように!主牧の奉仕が祝福されますように」と祈りながら牧師夫人を見送りました。

長女は聖書朗読、献金の奉仕ではベテランになりつつある次女が初挑戦の長男を少しフォローしながら奉仕しました。私の説教中は姉兄が次男をよく見てくれて、上手に暇を持て余していました。

「主の目的のために生きる」という月間テーマのなかで語られた4回のメッセージが、小中高生が出席者の半数を占めるパルメラ教会のみなさんに生きて働きますように、お祈りしています。

【祈祷課題】

1. 新入生たちが寮生活や学びに順応し、訓練に励むことができるように。また、誘惑や過ちから守られ、霊肉共に支えられるように。

2. 子どもたちが学校生活(学びと言語)に順応し、救いへと導かれるように。

3. 家族が事故・事件・怪我・過ち・災害・病気・疫病などから守られますように。