フィリピン公信 1806−062025

【引越】

6月22日、3年間住んでいたナザレン神学大学院校内の家から、約2km離れた賃貸住宅へ引越しました。

 フィリピンで賃貸物件をどのように探せばよいのかも分からない中、教会や大学院キャンパス内で働くフィリピン人の方々に助けていただきながら、子どもたちの学校から遠くなりすぎないこと、そして安全対策が整っていることを重視して物件を探しました。そうして出会った家こそ、神様の導きであると信じ、引越しを決断いたしました。

 最終的に3軒の物件を内見しましたが、そのうち2軒は駐車場がなかったり、台所が母屋とは別棟にあったり、周辺の騒音が大きく、落ち着いて過ごすには難しさを感じるものでした。

 残る1軒は、ショッピングモールに近い静かな住宅地にあり、出入口には警備員が常駐し、通りには監視カメラが設置され、異常があればすぐに対応できる体制が整っていました。また、グループチャットを通じて警備員と住民同士が情報を共有しており、防犯意識の高さもうかがえました。築30年ほどの物件ですが、大家さんが丁寧に管理されており、私たちの細かな質問にも親切に対応してくださいました。

 翌日には子どもたちも一緒に再度内見させていただき、納得した様子を見てこの物件に決めました。その後、局とも相談し、承認をいただきました。

 ここまでの過程は、退去通知を受け取ってからわずか3週間。退去通知の翌週には3軒の候補を見つけ、その翌週にはすべて内見を終え、さらに3日後には決断に至り、思いのほか早く引越し先が決まり、まるで狐につままれたような不思議な気持ちにもなりました。念のためウェスレアン教会の教区長であるパペイ先生にもご同行いただき、大家さんに会って家を見ていただき、狸も狐もいないことを改めて確認でき、安心して契約へと進むことができました。

 鍵を受け取った日からは、毎日少しずつ宣教車を使って荷物を運び始めました。大家さんのご案内で近隣の住民の方々にもご挨拶をすることができ、後日、右隣にお住まいの方がウェスレアン教会の牧師のご友人であることもわかり、思いがけないつながりに感謝しました。

 引越しのさなか、松本さんというクリスチャンの方が私たちを訪ねてくださいました。松本さんは、常喜が博士課程のクラスを受講していた際に、担当教授のロレックス先生の紹介でFacebookを通じてつながった方で、国際結婚をされ、20年前からこの地域に住んでおられるとのことでした。

 今回は、引越しを機に日本語の信仰書を手放すことになり、声をかけたところすぐにお返事をいただき、取りに来てくださいました。初対面でしたが、お互いに自己紹介をし、家族、信仰、フィリピンでの生活について語り合う中で、話が尽きないことに気づき、また改めてお会いすることにいたしました。その日はとりあえず本を車に積んで、松本さんは職場へ戻られました。

松本さん(右)とシェフさん(左)
大家さんご夫妻と賃貸契約を結ぶ
マーク先生との内見

 別れ際、初対面にもかかわらず松本さんから「教会のバンを使って手伝いますよ」と申し出てくださいました。そして数日後の土曜日、教会のメンバーの方と一緒に小型の商用バンで来てくださり、冷蔵庫・洗濯機・本棚などの大きな荷物を2往復して運ぶことができました。まるで神様が「次のステップに安心して進んでよいよ」と背中を押してくださっているような、温かい出会いでした。

 その後掃除を終えて、オフィスに鍵を返却しました。これまで学生でもない私たち一家を受け入れ、お世話になったナザレン神学校に感謝をしつつ、また毎回のことながら、道を開いて下さる主を仰ぎ見つつ、新しい拠点に移動することができました。

 これまで私たちは、ウェスレアン聖書大学の敷地内、またその後も大学キャンパス内で生活していたため、今回が初めての一般住宅での暮らしとなります。近隣の方々との関係も大切にしながら、新しい環境での生活を始めてまいります。引き続き、私たち家族のためにお祈りいただければ幸いです。

【祈祷課題】

1. 新学期に入学した新入生たちが寮生活や学びに順応し、しっかりと訓練に励むことができるように。また、誘惑や過ちから守られるように。

2. 子どもたちが学校生活(学びと言語)に順応し、救いへと導かれるように。希乃実と実和子の夏休みのためにも(8月から新学年度)。

3. 家族が事故・事件・怪我・過ち・災害・病気・疫病などから守られますように。