公信 1712−122024

【技能実習生の訪問】

 私たちの働きの第二期、コルディリア・ウェスレアン聖書大学で働いていた時に、聖書大学と同じ敷地内にある高校から「中高校生を2人ほどベビーシッターとして豊田家にも担当させたい」というお話がありました。毎日放課後の数時間、全員の子供たちに係活動があり、我が家を含めた5家族の教職員家族の小学生以下の子供たち用にベビーシッター係という中高生の活動時間があるのだということでした。私たちは聖書大学生の男子生徒のひとりに、アルバイトで来てもらっていましたので(アルバイト代は学費として学校に払う)、そこに二人の中高生の女の子たちも加わり、活動時間以外にも、暇なときには我が家に来ては子供と遊んだり、家の内外の家事を手伝ってくれて、本当によく助けてもらった楽しい思い出です。

その後、アルバイトをしていた男子生徒は、第三期のロサリスでの働きのなかでの数か月間、再度我が家のメンテナンスを助けるために働きに来てくれて、宣教訪問団の受け入れと、その後の末っ子の誕生の時期に、本当に大きな助けになりました。(現在は聖書大学の後輩と結婚して、二人の子宝にも恵まれ、ウェスレアン教会で牧会に励んでおられます)

技能実習生
技能実習生

 そして12月から始まった第五期、前述の高校生だった女の子から、突然ひらがなで恭子の携帯に連絡がありました。久しぶりに始まった、文字でのおしゃべりのなかで、彼女が2025年1月から技能実習生として岩手県に行くこと、そのために日本語の語学研修をマニラで受けているということがわかりました。少し日本語に自信がついた彼女が、試しに日本語で話してみようと連絡をくれたようでした。あー嬉しい。こんな連絡はなんぼあってもいいですからね。

お互いに、ロサリスと山の上で170㎞離れて暮らしていると思っていた私たちが、いまは18㎞の距離にいるとわかり、すぐ翌日、我が家に遊びに来てくれました。10年前の時間がそのまま続いて動き出したような感覚で、昼食を作る手伝い、机の上を片付けて、全員で食べて、お鍋、お皿を洗うまで、お客様で来たはずなのに、あの頃のままたくさん働いて帰って行きました。

 大人はそんな再会ですが、あの頃、5歳、3歳、0歳だった上の3人は、16歳、14歳、11歳になり、彼女のことは覚えているような、いないような?写真では見覚えのあるお姉ちゃん、だったようで、お客さんをいきなり扱き使うお母さんに「ドン引き」していて笑ってしまいました。

一緒に語学研修を受けているお友達3人も来られ、日本人の話す日本語に最初は圧倒されながらも、辞書で調べたり、メモに書いたり、お互いに授業の復習もしながら、ずっと日本語で頑張って話してくれました。

 その翌週もまた新しいお友達もひとり加えて遊びに来てくれて、先週のカレーに続き、今度は寿司太郎を一緒に作りながら、初めて食べる普段のごはんの味をみんなで楽しみながら、また日本語を話して帰りました。

その数日後には語学研修が終わり、全員が必要なレベルのテストに合格したこと、数日以内には実家に帰って荷物をまとめ、1月の出発に備えるという連絡がありました。

日本での生活、仕事が彼女たちと雇い主さんと双方にとっての祝福になるように、心身の健康が守られるように、良い礼拝場所、信仰の仲間に繋がるように、祈っています。

彼女たちが壁にぶつかったとき、連絡がほしいこと、日本文化とフィリピンの文化(山の上のイゴロット族の文化)を比べながら、その差異を「翻訳」してあげられるかもしれない、翻訳によって壁を乗り越えるのが少しラクになるかもしれない、私たちも周りにいてくれたフィリピン人、日本人の友人たちに説明してもらいながら、大小いろんな凸凹を「翻訳」しながら乗り越えてきたから、と伝えました。そういう作業はAIがどんなに発達して翻訳アプリが発達しても、きっと人間にしかできない仕事のひとつではないか、と子供たちとも興味深く考えるきっかけにもなりました。

【フィリピン宣教第五期開始】

 今年度から、ロザリス聖書大学では政府の方針により、新学期が一ヶ月早い7月に、第二学期は12月から開始されることとなり、常喜はクラスが始まる第二週にロザリスに出発しました。第2週の月曜日には到着する予定でしたが、火曜日に恭子がフェイスアカデミーの理事会に出席しなければならなかったので、火曜日のクラスは学監の許可を頂きオンラインクラスをもち、水曜日にバスでロザリスに行くこととなりました。今学期は学生と一緒に「預言書」に取り組むことになりました。クリスマス休暇までの二週を終えると同時に帰宅する予定でしたが、子どもたちの学校も休暇に入ったので、恭子と子どもたちが宣教車で迎えに来てもらい、聖書大学のクリスマスパーティーにも参加することができました。

【宣教車のタイヤ交換】

 ロザリスに向かう途中には宣教車のタイヤを交換することができました。

2年前から頻繁にパンクをするようになり、そのたびに穴を塞ぎながら走らせていましたが、先日はタイヤがバーストし(2本目)、スペアタイヤも使えず、計画よりは少し前倒しになりましたが、すべてを交換することにしました。2025年の春に交換できるようにと願っていましたが、良いタイミングだったと思います。

タイヤに溝がほとんどないことも、毎月の様に4本満遍なくパンクを繰り返していることも、2016年に現在の宣教車(2009年式)を買って以来自分たちではタイヤの交換をしていないことも、わかってはいたのですが、交換をしてくださったお店の方も隣でタイヤの交換をしていた車の運転手さんも、2013年と2017年のタイヤを2024年に交換する私に呆れておられる様子で「これは危ない、こんなことをしていてはダメだ」と無知なおばちゃんドライバーに厳しくも暖かい言葉を下さいました。感謝。

新しいタイヤで走り出した瞬間に、「安定感とかグリップ感とはこういうことか!」とわかり、感動しました。今まで私は低ミュー路(人工的に作られた滑りやすい路面)でも走っていたのでしょうか。

これからも大切に点検修理しながら使っていきます。

【希乃実の青年キャンプ参加】

長女の希乃実が、今年の年末も、フィリピンウェスレアン教会の青年キャンプに参加しました。こちらの青年キャンプはクリスマス翌日の26日から2泊3日、全教区同じ日程で行われます。今年のテーマは「アンプラグド、静まって神様の御声を聞く」でした。アンプラグドとは電源を抜くという意味です。

テーマにふさわしく、まったく携帯の電波が届かないキャンプ場で開催され、車のナビゲーションを携帯のアプリに頼っている私は、一人で運転して迎えに行く際しっかり迷いました。心細かったです。

私たちの4人の子供たちは今のところ、特に長女がキャンプなどの「新しく出会う人たちと数日間過ごす」ということが好きで積極的に参加しています。今年は夏にとにキャン(台風接近のため早退)もあり、とても贅沢な年になりました。とにキャンで出来たお友達とは今でも連絡を取り合っているようで感謝しています。ウェスレアン教会のキャンプも、ロサリスの聖書大学のあった教区、3年前に引っ越してきたマニラの教区、シニプシップ時代の幼馴染のいる山の上の教区と全部のキャンプに行きたい(けれど同時開催)という幸せな絆に恵まれて感謝しています。

ユースキャンプ
ユースキャンプ

私は特に根掘り葉掘り心の変化などを聞いていませんが、ポツリポツリと語られる彼女の学びと挑戦と葛藤とに、静かに耳を澄ませています。

来年のユースキャンプは4年に一度の全国大会です。今回の会場はミンダナオ島、ダバオ市。こちらのユースキャンプのIGMと違うところは、中学生から社会人まで含まれているところでしょうか。2025年12月26日、27日の1泊2日、IGMのユースの方々もぜひ来てみませんか。

【祈祷課題】

1.12月から始まった第五期の働きのために。常喜のロサリスでの単身赴任生活しながらの神学教育の働き、

  来年8月の宣教訪問団の受け入れのためのパラワン視察と話し合いのために(恭子、2月)。

2.子どもたちの学校へ順応(学びと言葉)と救い。

3.事故、事件、怪我、過ち、災害、病気、疫病から家族が守られますように。

過去の交信

2016年5月〜 の報告(過去ログ)は、こちらに掲載されています